API連携事例|「Salesforce」×「Sansan」×「SmartDB」で営業の情報管理効率化

新しいクラウドサービスが次々と出現し、みなさんの職場でもクラウドサービスをご利用されているのではないかと思います。ドリーム・アーツでも、技術系の部門は勿論のこと、営業、人事、経理、マーケティング部門などで、さまざまなクラウドサービスの利用が加速しています。ひと昔前は、各部門の事情に合わせた自前のシステムを作って欲しいという要望が多かったのに対し、最近は、それぞれの部門が利用している各種クラウドサービスをAPIベースで連携して欲しいという声が多くなってきています。もちろんのことながら、ドリーム・アーツ社内の業務プロセスや文書管理などは、すべて自社製品である「SmartDB」で実現しているので、「SmartDB」を中心とした他社クラウドサービスとのAPI連携が随分と増えてきました。今回はそのなかから、営業支援システムの「Salesforce」や、名刺管理クラウドサービスの「Sansan」との連携例をご紹介します。

執筆者のご紹介
この記事の執筆者プロフィール
前川 賢治(Kenji Maekawa)
株式会社ドリーム・アーツ 取締役 執行役員 兼 CWO
ドリーム・アーツの創業当初からCTOを務めた後、2015年にその立場を自ら後進に譲り、大企業へ驚きと価値を生み出すCWO(チーフ・ワオ!・オフィサー)に就任。

【連携事例】
「SmartDB」×「Salesforce」×「Sansan」連携名刺情報から案件、営業レポートなどの営業活動に関わる情報の登録・管理・共有を効率化

各システムの活用とシステム連携の背景

基本的にドリーム・アーツでは大企業向けのビジネスをおこなっており、営業担当者のみで商談がまとまることはほとんどありません。営業を支援する技術部門のみならず、製品開発をおこなう部門も一丸となってプロジェクトを進める必要があります。そのため、営業現場の一次情報である営業レポートや名刺情報は全社員で共有し、各役割を担う全員がそれらの情報を起点にしたコミュニケーションをとるようにしています。

営業活動全般の情報管理は「Salesforce」、名刺情報管理は「Sansan」でおこなっておりますが、そのほかの社内の業務プロセスや文書管理などは、ほぼすべて自社製品である「SmartDB」で実現しています。営業レポートや担当者マスタは、前述のとおり全社員への共有の目的で業務基盤である「SmartDB」上で運用しており、適宜「Salesforce」や「Sansan」とデータを連携させることで情報の共有やメンテナンス業務を効率化しています。

連携イメージ

#「SmartDB」と「Sansan」,「gBizINFO(旧:法人インフォ)」,「Teams」,「Salesforce」を連携したイメージ

各システムとの連携イメージです。営業部門で交換した名刺は「Sansan」に取り込まれ、その名刺情報は「Sansan」のAPIを経由して「SmartDB」上の企業マスタおよび担当者マスタに自動で取り込まれます。(この際、経済産業省の「法人インフォ(現:gBizINFO)」APIを利用して、企業の法人番号も付与しています。)

営業担当は、取り込まれた企業マスタおよび担当者マスタに紐づける形で営業レポートを登録します。登録した営業レポートは「Salesforce」の取引先に紐づく活動としても登録される仕組みにしています。

さらに、「SmartDB」は「Microsoft Teams」とも連携しており、登録した営業レポートは「Microsoft Teams」の営業レポート用チャンネルに投稿されるようにもなっています。

「SmartDB」と「Salesforce」の連携メリット

ドリーム・アーツにおける「SmartDB」と「Salesforce」を連携する最大のメリットは営業担当にとって必要な情報を『Salesforce』上に集約できることです。

前述した通り、ドリーム・アーツでは営業レポートなどの営業現場の一次情報を全社に共有しています。「Salesforce」を利用しているのであれば、本来は営業情報の全てを「Salesforce」上で管理することが理想的と考えられるかもしれません。しかし、営業活動の情報を共有するためだけに、全社員分の「Salesforce」アカウントを購入することは現実的に難しいと考えています。弊社だけでなく、こういった状況の企業は少なくないのではないでしょうか。こういった場合に、全社の業務基盤として利用している「SmartDB」上で営業レポートを運用することで、貴重な営業の一次情報を全社に共有できるようになります。

一方で営業担当は、営業レポートを「Salesforce」上に集約したいと考えています。そこで「SmartDB」と「Salesforce」を連携し、「SmartDB」上で記録した営業レポートを「Salesforce」上の取引先に紐づく活動として登録できるようにしています。そのため、営業担当は営業レポートを都度「SmartDB」に見にいく必要がなくなり、日々の営業活動を効率的におこなえるようになります。

「SmartDB」と「Sansan」を連携するメリット

ドリーム・アーツにおける「SmartDB」と「Sansan」を連携する最大のメリットは担当者マスタ(顧客マスタ)を常に最新状態で管理できることです。企業マスタや担当者マスタは社内のさまざまなシステムから参照されているので、マスターデータのメンテナンスポイントは、全社の業務基盤である「SmartDB」においています。

実際、それぞれに事情を抱える各種システムに連携されるマスターデータを綺麗に保つことは、なかなか容易なことではありません。「SmartDB」と「Sansan」の連携によって、顧客マスタに登録されたお客さまの所属部署や役職などが、自動的に常に最新の状態に保たれるので、特に顧客データを扱うことが多い営業部門やマーケティング部門からは好評を得ています。

まとめ

今回は「SmartDB」と「Salesforce」、「Sansan」の連携例をご紹介しました。

ドリーム・アーツにおいては、自社製品である「SmartDB」をとにかく使い倒したいという理由が大きな部分を占めていることも事実ですが、今回ご紹介したような実質的には一部の社員しか利用しないシステムでも、そのシステム内に記録される情報は全社で活用したいと思われることはよくあることかと思います。

企業ごとの文化や目的、使い方に合わせ柔軟に組み変えることができるのがクラウドサービスのAPI連携のメリットだと言えます。上手に連携させることで業務を効率化し、より付加価値の高い業務に集中する時間を創出することもできるでしょう。

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